紫外線アレルギーとは
紫外線アレルギーとは、紫外線が原因となり、さまざまなアレルギー症状を引き起こすことを言います。
目に見えない「紫外線」の影響によるため、自覚症状がでても、なかなか気づきにくいという特徴があります。
また、アレルギー症状が、すべて「紫外線」のせいであるかの特定も難しいとされていますが、
「アレルギー反応」としてよく知られる「花粉症」をイメージして頂くと、わかりやすいかもしれません。
花粉症などのアレルギー反応は、体の中で徐々に進行し、ある日突然、目に見える症状であらわれるのがほとんどですが、紫外線アレルギーも同様です。
生活の中で浴びた紫外線に対して、「アレルゲン(=アレルギーの元)」である紫外線に対抗するため、抗体が作られてゆき、
その抗体が一定量を超えたときに、「湿疹」「赤み」「かゆみ」などの、アレルギー反応を発症するようになります。
日光アレルギー、光過敏症、日光性皮膚炎などとも呼ばれることもあります。
紫外線アレルギーの症状
紫外線アレルギーの代表的な症状としては、「皮膚」「目」にあらわれるものが多く、しかしながら重度になると、全身にわたることもあります。
それぞれの症状は以下の通りです。
皮膚にあらわれる主な症状
・湿疹
・赤み、ただれ、かぶれ
・肌荒れ
目にあらわれる主な症状
・充血
・かゆみ
・涙
全身にあらわれる主な症状
・頭痛
・嘔吐
・発熱
紫外線アレルギーの原因
その名の通り「紫外線」が原因となります。
更に、最終的に紫外線アレルギーを引き起こす詳細な原因として、以下の3つに分けられます。
1.紫外線に対する「抗体」
アレルギー症状があらわれる際の、一番ポピュラーな原因です。
アレルギーの元となる「紫外線」に対抗するため、体の中で「抗体」がつくられます。
この「抗体」を体の中にとどめておける容量に上限があり、上限を超えると、体の外側に様々な「アレルギー症状」となってあらわれるようになるのです。
よく、花粉症の発症原因として「(その人が、花粉を持っておける)コップが溢れた」という表現が出てくるかと思いますが、紫外線アレルギーも同様です。
2.紫外線吸収剤
お化粧品や、塗るタイプの日焼け止めに含まれる「紫外線吸収剤」が、吸収した紫外線が、なんと「毒性」を持ってしまうことがあるそう。
「光毒性」と呼ばれ、紫外線アレルギーの原因になってしまいます。
3.その他
紫外線吸収剤が含まれていなくても、塗り薬の成分などが、紫外線と反応を起こしてしまうことがあります。
皮膚科などで、薬を処方される時に「長時間日光に当たる場合は使用を避けてください」と言われるものは、その為です。
紫外線アレルギーの治療方法
紫外線アレルギーの治療には、抗アレルギー剤や抗ヒスタミン剤が用いられることが多く、症状が軽い場合には、「遮光指導」のみとなるケースもあるようです。
紫外線アレルギーと一口に言っても、「多形日光疹」「日光蕁麻疹」「光接触皮膚炎」「光線過敏型薬疹」「慢性光線性皮膚炎」など、原因と症状で細かく分類されており、それぞれ、原因解明が進んでいない部分もあることから、
根本改善ではなく、対処療法的な治療になりがちなようです。
また、実際に湿疹や赤み、かゆみが生じてしまっている部分には、ステロイドの塗り薬が処方されることも多く、
こちらも、ステロイドを長期間使用することによる弊害などを考慮する必要があります。
紫外線アレルギーに「日焼け止め」は効く?
紫外線アレルギーの方は、とにかく「日差し(紫外線)を避けること」が重要になります。
そのため、屋外に出る際は、日焼け止めはもちろん、日傘、帽子、衣服などで、紫外線から体を守ることが必要です。
日焼け止めを使用する際は、「紫外線吸収剤」が入っていないものを選ぶのがポイント。
「紫外線アレルギーの原因」の欄でもご紹介しましたが、紫外線吸収剤が吸収した紫外線が、「光毒性」を持ち、さらにアレルギーを悪化させてしまう可能性があるためです。
しかし、一般的な「塗る」タイプの日焼け止めですと、、目から入ってくる紫外線を防げなかったり、湿疹などの症状で肌荒れを起こしている部分には刺激が強く、肌荒れを加速させてしまうなどのデメリットもあります。
そのため、おすすめなのが「飲むタイプ」の日焼け止め。
継続して飲み続けることで、紫外線に強い体質になるという検証結果もあるようです。